月別アーカイブ: 2015年5月

JOYSOUND.TV Plusに関して

PS3でカラオケを楽しめるJOYSOUND.TV Plusというサービスが有ります。これを利用してみましたが、とても残念な結果に。

カラオケなのにカクカクでまともに歌えないという、カラオケを自ら全面否定するような状態でした。アプリ起動時にネット回線が遅いと遅延が発生するという警告が出るのですが、Youtubeなどは快適に見ることが出来る環境でも、カクカクです。

早朝深夜は快適に映像が流れるので、明らかに、サーバー側の問題だと思います。クラウドのご時世に何をやっているのかという気分です。ましてや、サーバー側の問題を、クライアント側の回線の問題にするのはいかがなものかと思います。

24時間チケットが286円で30日間チケットが952円ということでとてもお得な金額ですが、サービスとして成り立っていません。金額をあげててもサーバーの増強など最低限のサービスを提供するのが良いと思いました。

また、30日間チケットを購入してしまった場合は、自動更新になってしまいます。カクカクで利用しなくなったユーザーが自動更新の解除を忘れてしまえば、利用しないのに毎月お金が引き落とされてしまいます。PS3側から自動更新をOFFにする必要があるので、忘れてしまう人も多いように思います。

なぜ、ストリーミングにこだわっているかは不明ですが、全国ランキングを取るためのなのかもしれません。まともに歌えないので、ランキングなど無用だと思います。改善策としては

  • ストリーミングをやめてダウンロード形式にする
  • ストリーミングの場合はきちんとキャッシュをとってから行う
  • サーバーを増強する
  • それでもダメなら映像OFFの機能をつける(またはアプリ内に画像を持ちスライドショーで表示させる)

など考えられます。自宅でカラオケというコンセプトは良いと思いますので、まずはお金をとっても良いレベルに改善してもらいたいと思いました。

 

書評:なぜ今、私たちは未来をこれほど不安に感じるのか?

タイトルとカバー写真に引きつられて購入しました。漠然とした不安を皆が持ち、でもそれが何かよく分からず、どうすればいいのかもよく分からず、過ごしている現在。本書では大学の教授とゼミの学生との禅問答のような形で話が進んでいきます。

例えば、マンガ「進撃の巨人」を例に、既得権益者と巨人の不安に怯える人々。既得権益層が普通のおじいちゃんおばあちゃんということを示しながら、国の借金の話や、人口減少の話を織り交ぜて、今、すでに新しい時代に突入しているのだから、新しい社会が必要とされていると筆者は話します。

現在の資本主義、世代間格差、国の借金という観点に興味がある人ならば、興味深く読むことができると思います。

しかし、大阪都構想の住民投票のように、新しい社会に向けた変革は日本人には難しいように思います。現在、日本はゆでガエルの状態で、もうすぐ沸騰するというところに来ているかと思いますが、結局、日本は何の変革もできないまま、ゆであがるまでそのまま突き進むことになるのだと思います。

その時、自分はどうするのか、どうやって自分を守るのか。結局、個人でできるのはそのくらいなのかもしれません。近い将来、日本人の殆どが経験したことのないハイパーインフレが日本を襲うのであろうか?やたら経済規模は大きいので、ハイパーインフレにならず、湯で鍋状態がずっと続くのか、これは誰にもわからないことですが、もしハイパーインフレが日本に起こった場合は、新たな戦後と思って、また一から働けば良いのだと思います。

もしかしたらそのほうが今よりも生きることに実感を持てる時代になるのかもしれません。

書評:男性漂流(奥田祥子)

なんとなくは感じていだ生きにくい世の中。本書は男性側の生きにくさに焦点を合わせた、渾身のルポです。筆者はよく長期に渡り取材したと思います。頭が下がります。

世で現役で働く男性達が漂流している姿、社会から手が差し伸べられない彼らの生き様が丁寧に描かれています。「結婚できない男、仮面イクメン、介護シングル男子、男だって更年期、リストラ・非正規のバカヤロー 」とだれでも俺もそうかもと思いつくところが一つや二つあるように思います。

彼らの現実は明日の自分の現実かもしれません。本書では漂流する彼らの姿がリアルに描かれていますが、彼らは決して悲観すること無く、前を向いて進もうとしている様子が、描かれています。これは一つの救いになるのではないでしょうか。時に筆者は取材対象者と共に悩み、逆に取材対象者の言葉に救われる様子もリアルに描かれています。

現在社会は男性だけではなく、女性にとっても生きにくい社会です。偽りの男女平等によって、男性女性が断絶されてきている中、本書は男性のみならず、多くの女性にも読んでいただけたらと思える書籍です。いつか、真の男女平等な世の中が実現するまで、僕らはそれでも今日を生き抜かなければならないのです。