書評:マイホーム価値革命 2022年、「不動産」の常識が変わる

後数年でマイホームの価値観が大きく変わるという書籍。郊外にマイホームを建てた団塊の世代が後期高齢者になり、マイホームの相続が始まる。バスで移動しないといけないようなところや、山を切り崩して造成して立てた建物、地盤の弱い建物などは、価値のない「負動産」になるという話、また2022年頃、生産緑地地区の指定が解除され大量の土地が市場に周るという話。

団塊ジュニア世代からすると、その頃にはもういい歳で、家を買っているか、マンションを買っているかというところで、上記の変化における恩恵には預かりにくいように思う。だからこそ、状況を知り、運用や賃貸で少しでも収益を上げる工夫が必要なのかもしれない。

また、家も一度の購入ではなく、一生に複数回購入するものになるのかもしれない。そのためには新築信仰がなくなり、流通価格に家やマンションがなっていくることが大事だと思う。そういった意味では2020年前後、オリンピック終了後の一息ついたところで新しい日本の進む道が見えてくるのかもしれない。

書評:臆病者のための株入門

橘さんの著。自身の体験も踏まえ、よく研究されて記された本です。投資の本質がよくわかり、そこから導き出される、幾つかの投資の方法には納得できるものがあります。

投資は実際に初めて試行錯誤しながら自分のスタイルを身に着けていくものだと思いますが、本書を読むとまずその本質を知ることが出来るので、自分のスタイルを構築するにしても近道になることだと思います。

書評:誰が「都政」を殺したか? 特別対談 小池百合子東京都知事

上杉さんの著。小池都知事とのインタビューと自身の都との関わりや都知事選挙に立候補した経緯が記されています。なかなか読みやすく一気に読みました。

上杉さんが都政にどのように関わってきたか知らなかったので、その部分は面白いところでした。震災後の放射線の話で干された感が有りましたが、メディアが人を抹殺する怖さ感じました。真実は分かりませんが、政治と関わってきた彼だからまだ今でも生き残っているのかもしれません。

書評:SEは死滅する

木村 岳史さんの著書。IT業界特に古いタイプのIT業界に関する「暴論」の著。非常に興味深く読みました。「暴論」と言っていますが、そんなに暴論とも聞こえず、あるあると思いながら読みました。人売りであるSESの話や多重下請け構造、人月単価と呼ばれるものの話。業界にいないものが聞いたら???しか思い浮かばないこの業界の不思議。

私も半分は本書のような業界にいますが、つまるところお客さんが変わらない限り、この状況も変わらないのだと思いっています。そうやって時間が立つうちに海外に置いていかれてしまっているのだと思います。変わるときは一気に変わるものでしょうか? それとも徐々に衰退していくのでしょうか。

ともあれ、ITなしではビジネスが成り立たない状況になっていますので、これからこのITをどのように活かしていくか。ビジネスに関わる人すべて一度立ち止まって考える必要があると思います。そういった意味で本書はとても考えさせられる良書であったと思います。

書評:「見えない」税金の恐怖 これは官僚によるタックス・テロだ!

木村さんの著、木村さんといえば「あらゆる領収書は経費で落とせる」といった本が有名かと思いますが、本書は「見えない」税金に関する書籍です。元国税調査官の肩書ですので、税金つながりということでしょうか。

とてもおもしろく読みました。日本は豊かな国だといわれているが、一生懸命みんな働いているが、なぜ豊かに感じられないのか? に正面から切り込んだ書籍になっていると思います。

異論反論当然あるかと思いますが、日本の税負担の他、社会保障負担、など払わなくては行けないものを広義に税金と思うと、もはや五公五民を過ぎて六公四民くらいになっていることがわかると思います。

これで甘い汁を吸っているのは誰だろうというのが、日本では明確にならず、なんとなくになっています。戦前と同じように。筆者の主張のように国が変わっていけば良いと思いますが、なかなか変わらず、僕らは制度の中、ほそぼそ生きていくことになるのだと思います。

書評:沿線格差 首都圏鉄道路線の知られざる通信簿

沿線格差、電車に乗りながら読みました。Amazonのレビューだと結構評価低いのですが、書いているのがなんとも鉄道オタクな人たちのようでして、なんだかな感が漂っています。

書籍自体は、読み物として面白かったです。できるだけ数字で出そうという姿勢も良いと思いました。必ずしも数字と一致しないこともありますし、仮説が数字で補強されることもありました。
どちらかと言うと沿線そのものと言うより、その沿線に住む人や価値観に焦点が当たっているように思いました。

そういった意味ではどこに済むを考えるときに役に立つ本だと思いました。きっかけとして沿線のことをしって、後は本当かどうか自分の見た目で判断していけば良いのではないでしょうか。

加計学園より森友学園

最近の加計学園の話や森友学園の話を見ていると、いろいろなところで摩擦が起きているように思います。

安倍首相から直接指示があったのか、側近の忖度だったのかは分かりませんが、日本人お得意の空気を読む力がいかんなく発揮されているようです。

加計学園の問題では文科省の前事務次官が出てきていますが、少女買春でもしていたのでしょうか?猪瀬元知事のXVideoのブックマークの件もそうですが、結構皆エロいのね。

そう思うと、安倍さんとかはホント潔白で、何か陥れようとする人たちの空気が今を作っているのかなと思ってしまいますが、やっぱりお友達は優遇されているのねという思いもあります。だれが政権とっても大なり小なりあるのだと思います。

最近は森友学園の話が少なくなってきました。頑張れ籠池元理事長。文科省と違ってこちらは記録を破棄して開き直っている、財務省。公務員が国民を欺く行為はもっとも悪質かと思います。

8億円値引きの、記録をきちんと出して、検証し、責任をきちんと取るべきだと思います。そうすることで安倍首相が関係なければそれが証明されるのではないでしょうか。

森友学園以外にも様々なところで政治的に国有地を売却してきたように思えますが、そういったことも白日の下に晒して、まっとうな役所になってもらいたいものです。

東京大学などいい大学をでて成績も良いはずなのに、財務省の役人はなんと視野が狭いのでしょうか。共謀罪も消費税の値上げも賛成なのですが、こういった小役人がいる限り運用でうまくいくはずがなく、反対となります。

この辺の流れは安倍さんが任期延長してから始まっているように思います。あまり長くやらずに新陳代謝が必要なのかもしれないです。

 

書評:仕事に効く、脳を鍛える、スロージョギング

タイトルに惹かれて買ってみました。ただ、項目が、「仕事の段取りがうまくできない」や「何度も同じミスをしてしまう」などちょっとジョギングとは関係のない話ばかりで、無理やり結びつけているように思いました。

新書なので企画で無理やりこのような形になってしまったのかなと思いました。その点、残念です。スロージョギングの走り方などが掲載されていたのは良かったと思います。

脳の科学の話もちょっと専門的でかつ関係あるのかなみたいなところがあり冗長だったと思います。スロージョギングの知りたいことがしれたようなしれなかったような読後感です。

書評:チルドレン

伊坂 幸太郎さんの著。ちょっと不思議な著。正義感が強いかどうかよくわからない、青年陣内君と彼を取り囲む人が起こす物語。

破天荒な陣内君の行動が起こす、奇跡!?の物語。なぜか読後ほっこりする、そんな物語。

書評:言ってはいけない 残酷すぎる真実

橘さんの本です。遺伝や脳科学などの論文から、普段僕らがうすうす思っていること、けれどそれは言ってはいけないことをまとめています。

探せば反論の論文などもあるのでしょうが、論文を元に展開しているので説得力があります。

美貌格差や男女平等の嘘や、乱婚のはなしなど興味深く読みました。子育てについても実は子どもを育てているのが、子どもたちの集団であり、親の関与が低いことも興味深かったです。

「親はなくとも子は育つ」とはよく言ったものです。こういったものがなんとなくかつ論文やこういった書籍でわかってくることで、より集団が極端になっていくように思います。

つまり将来はどの集団に属するかで決まってくるわけで、学閥や住んでいるところ、仕事の業界や地位など集団でセグメント化され、同じ日本人で日本語を話すのかもしれないが、全く違う人種が増えていくのかもしれません。

平等という名の均一化を担っていたテレビや新聞は役割を追えつつあり、インターネットを中心に個性という名の細分化がこれから、今まさに進んでいると思います。

これにより望んだ未来が出に入りやすくかと思う反面、セグメント通しのインターフェースの部分では今まで以上に摩擦が起きるように思います。

そのような状況では、セグメントを串刺しにする、哲学や宗教、心理学などがもっと人々に浸透していく必要があるのかもしれません。